最近ふたたび読書熱が上がってきております。
今回は、堀江貴文さんの著書「ゼロ」で気になった言葉と絡めながら、思うところを書いていきます。
[amazonjs asin=”4478025800″ locale=”JP” title=”ゼロ―――なにもない自分に小さなイチを足していく”]
気になって付箋を貼っていったところを引用しつつ、コメントしていきます。
人が新しい一歩を踏み出そうとするとき、次へのステップに進もうとするとき、そのスタートラインにおいては、誰もが等しくゼロなのだ。
つまり、「掛け算の答え」を求めているあなたはいま、「ゼロ」なのである。
そしてゼロになにを掛けたところで、ゼロのままだ。物事の出発点は「掛け算」ではなく、必ず「足し算」でなければならない。まずはゼロとしての自分に、小さなイチを足す。小さく地道な一歩を踏み出す。ほんとうの成功とは、そこからはじまるのだ。
ゼロ p.28
成功者にラクをして成功する方法を聞いたところでそんなものはなく、自分で「ゼロにイチを足す」、つまり人に聞くより自分の独力でまずはスタートを切れ!と伝えています。
成功の起点は他人の中にあるんじゃなくて、自分の中にあるということです。だって成功の基準って人それぞれ違うんですもんね。
僕は寂しかった。家庭の温もりがほしかった。親を心底嫌いになれる子どもなんて、そうそういない。両親にはそれぞれ自分の実家があるのかもしれないが、僕には「この家」しかなかったのだ。
ゼロ p. 49
ちょっとここは切なくなりました。両親とも嫌いになれないですからね、子どもって。だから親が争っていたり冷め切っている家庭の子どもは、ただただ悲しむしかない。
うちの親も僕が小さい頃によく喧嘩して、僕は泣いて飛び出して近所の知り合いの家にまで行って、喧嘩をやめさせるようお願いしたものです。子どもはそういうことをずっと忘れないんですよね。
でも親もそうなりたくて結婚したわけじゃないから、責める気にもなれません。
3年生の終わりごろ、先生は僕をつかまえてこんな話をした。
「堀江くん、あなたはここにいたらもったいない。八女から出ないと、ずっとこのままよ。久留米に『全教研』という進学塾があるから、そこに行きなさい。そうすれば、あなたみたいな友達が何人もいるはずだから」
ゼロ p. 56
世界的コーチ、アンソニー・ロビンズも幼少期、学校の先生のその素質を見出されたと言っていました。人の大成ってそういった巡り会いがあってこそなんですね。
勉強でも仕事でも、あるいはコンピュータのプログラミングでもそうだが、歯を食いしばって努力したところで大した成果は得られない。努力するのではなく、その作業に「ハマる」こと。なにもかも忘れるくらいに没頭すること。それさえできれば、英単語の丸暗記だって楽しくなってくる。
ゼロ p. 76
僕もインターネットにハマり、結果としてウェブデザイナーやプログラマーになり、今はホームページやデザイン、マーケティングなどを人にお教えする立場にまでなりました。
「好きこそ物の上手なれ」です。
なにかを待つのではなく、自らが小さな勇気を振り絞り、自らの意思で一歩前に踏み出すこと。経験とは、経過した時間ではなく、自らが足を踏み出した歩数によってカウントされていくのである。
ゼロ p. 95
Suchmosの「STAY TUNE」という曲の「Mで待っているやつ もう Good night」という歌詞が頭をよぎりました。
受け身ではダメですね。自分から動かないと何も変わらない。自分の人生を動かすことができません。怖がらず、やってみること。
チャンスの見極め方がわからない?
桃と葉っぱの見分けがつかない?僕に言わせると、その発想がすでに「ノリの悪さ」を表している。チャンスを見極める目なんて、必要ないのだ。少しでもおもしろいと思ったら、躊躇せず飛び込む。そうしないと、せっかくやってきたチャンスは流れる桃のように過ぎ去ってしまう。
選り好みする目なんて、そもそもは持っていないんですから、僕ら。まず飛びついてみることですね。ウォルト・ディズニーも似たことを言っていました。
とにかく中に入り込むんだ。
選ぶのではなく、中に入る。
まずは一部となって、
そこから上を目指してみるんだ。
何かをやりたいのに、
選んでばかりいる人を見ると、
なんてもったいないんだと思う。
まだチャンスがあるうちに入ってみる。
そうすればそこから何かが生まれるかもしれない。ウォルト・ディズニー
人生の中で、仕事はもっとも多くの時間を投じるもののひとつだ。そこを我慢の時間にしてしまうのは、どう考えても間違っている。
ゼロ p. 119
仕事を我慢だと決めてしまうと、人生の大部分が我慢になってしまいますからね。だから仕事を楽しまないとおかしい。これは歳を重ねるほど強く思うようになってきました。
ここで大切なのは順番だ。
人は「仕事が好きだから、営業に没頭する」のではない。
順番は逆で、「営業に没頭したから、仕事が好きになる」のだ。心の中に「好き」の感情が芽生えてくる前には、必ず「没頭」という忘我がある。
好きなものを探すっていうのはおかしくて、ハマったものが好きなものということですね。あなたが本当に望むものを探す簡単な方法?で触れた紙に好きなものを書き出す方法も、過去にハマったものを引っ張り出す方法です。
自分が何を好きでいるかは、すでに過去ハマったものに表れるからです。
突き抜けられる人と、そうでない人の違いは、次の一点に尽きる。
物事を「できない理由」から考えるのか、それとも「できる理由」から考えるのか。それだけだ。突き抜けられるかどうかは能力の差ではなく、意識の差なのである。
ポジティブか、ネガティブか。それが人生を決めてしまいます。なにせすべての行動に影響するのですから。そうなると、いかにしてポジティブで居続けられるかが重要になってきます。
お金に投資する時代は、もう終わった。
これからの時代を生きるあなたには、「お金」ではなく、自らの「信用」に投資することが求められている。ほんとうに困ったとき、人生の崖っぷちに追い込まれたとき、失敗してゼロに戻ったとき、あなたを救ってくれるのはお金ではなく、信用なのだ。
お金は実は人生を助けてはくれないということですね。助けてくれるのは人だから。
もし、あなたが仕事で成功して、人生の成功者になりたいと思っているのなら、仕事術の本を読む前にやるべきことがある。
掛け算を覚える前に、足し算を覚えよう。他者の力を利用する前に、自分の地力を底上げしよう。
冒頭と同じ。ここに本質が書いてあります。自分の力でやろうと。
ただ、僕は自分が感情的な人間だからこそ、身にしみてよく知っている。
感情で物事を判断すると、ロクなことにならない。ましてや、感情で経営するなんて言語道断だ。
バック・トゥ・ザ・フューチャー2のラストを思い出しました。主人公マーティが茶化されてキレそうになるところを我慢して流したことで、未来が好転するシーン。
あれは同じことを訴えていますね。感情的になればなるほど、人生を棒に振るということなんですね。
決断とは「なにかを選び、ほかのなにかを捨てる」ことだ。
一つを際立たせて光らせるには、他をあきらめることを意味します。
孤独だから、寂しいからといって、他者やアルコールに救いを求めていたら、一生誰かに依存し続けることになる。この孤独は、僕が自分の責任で引き受けなければならないものなのだ。
僕も離婚して圧倒的な孤独を味わったので、わかる気がします。いつまでも依存してはいられない。自分の人生は自分が引き受けるしかないからです。
ときおり、「堀江さんの座右の銘はなんですか?」と聞かれることがある。
もともと座右の銘など持っていないのだが、あまりに多く聞かれる質問なので、いつのころからか「諸行無常、ですよ」と答えることにしている。これは座右の銘でも仏教的な心構えでもなく、世の中の審理だ。
諸行無常。最たるものは、自分の命ですね。かならずいつか死ぬ。だからこそスピードを上げねばなりません。
僕は、政治家やリーダーの役割とは、まさにこの「空気」を変えていくことではないかと思っている。不況という名の空気。閉塞感という名の空気。そして、根深く蔓延する「できっこない」という空気。
リーダーがそもそも諦めていたら、うまくいきっこないですもんね。リーダーは道を示し、みんなを引っ張る必要があります。
刑務所生活で得た気づき、それは「自由とは、心の問題なのだ」ということである。
塀の中にいても、僕は自由だった。外に出ることはもちろん、女の子と遊ぶことも、お酒を飲むことも、消灯時間を選ぶことさえできなかったが、僕の頭の中、つまり思考にまでは誰も手を出すことはできなかった。
だから僕は、ひたすら考えた。自分のこと、仕事のこと、生きるということ、そして出所後のプラン。思考に没頭している限り、僕は自由だったのだ。
誰かは忘れましたが、「私の肉体を牢獄に捕らえようとも、私の思考までは誰も制限することはできなかった」といったようなことを聞いたことがあります。
その言葉と似た考え方ですね。思考は自由であり、不可侵。誰しも最後まで残された砦があるということです。
そして壁にぶつかるたび、つまずくたび、人の感情はネガティブな方向に流れていく。愚痴をこぼし、社会を恨み、うまくいっている他者を妬むようになる。
……でも、そうやってネガティブになっていったところで、ひとつでもいいことがあるだろうか?僕の結論ははっきりしている。
ネガティブなことを考える人は、ヒマなのだ。
ヒマがあるから、そんなどうでもいいことを考えるのだ。
ネガティブに人との比較をしてふさぎ込むより、そのエネルギーを自分の成長につながる行動へと転化しようということです。
僕らの人生には「いま」しか存在しない。
過去を振り返っても事態は変わらず、未来に怯えても先へは進めない。
かけがえのない「いま」に全力を尽くすこと。脇目も振らず集中すること。将来の自分とは、その積み重ねによって形成されていく。
ミュージカル「レント」でも同じことを伝えていました。「いま」を生きる。過去は変えられないし、未来も勝手には変えてはくれません。「いま」の行動を変えるべきなんです。過去に失敗していればなおさら、「いま」を変え、未来を変えたいですね。
情報を得ることは、未来を知ることである。
だからこそ、情報弱者と情報強者の間では、「未来を見る力」に決定的な差が生まれてしまう。情報に鈍感な人が損をするのは当然のことなのだ。
スマートフォンひとつあれば、情報を手に入れることなんて誰にでもできる。そして誰にでもできるからこそ、情報の質と量、そしてそれを入手するスピードが重要になる。先の見えない情報弱者にならないためにも、片っ端から情報を取りまくろう。
ゼロ p. 220
知る力が人生の良し悪しをかなり決めてしまいますね。知らない人は知っている人に食われる。それが世の常ということです。
さあ、前を向いて最初の一歩を踏み出そう。バックミラーを見るのは、もうたくさんだ。有限の人生、絶望しているヒマなんかないのである。
ゼロ p.231
締めくくりのひと言。過去を振り返らず、先だけを見るとなんども訴えている部分です。いまならその論理がよくわかります。
「ゼロ」まとめ
書籍「ゼロ」をまとめると、
人生を変えるのは小さな一歩。
待ってもこないから、自分から行動すること。
ハマることにとことんハマって、
ネガティブになるヒマがないくらいに働こう。
過去に何があっても、いまに全力投球すれば未来は変わる。
といったところでしょうか。
それではまた!
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